当たり前ですが
ミーコとの日常は当然ながらありふれたものでした。どれだけ可愛がっていようとも猫の本性である「自由気まま」が変わる事はありません。いつものように起きたい時に起き、寝たい時に寝る。外へ出たい時に出て、帰りたい時に帰る。羨ましいくらいに自由でした。
ただ、飼い猫という立場(?)である以上は水や食べ物は自由になりません。
いくら賢くて器用な猫であれ、蛇口をひねって水を出したり鍋やフライパンを使って調理する事など不可能です。そこを察して色々としてやるのが飼い主の務めというもの。ミーコが流し台に登って蛇口を舐めようとしていたら水を出してやり、窓辺に陣取って外の様子を窺っていたら窓を開けて出られるようにしたり。
面白いもので、世話をしていたらいつの間にやら私の事を「一番世話をしてくれる人」と認識してくれたようで、私が部屋の戸を開けたら寝ていたミーコが起き上がり台所の入り口に座って私を待つようになりました。
これは外出から帰って来た時も同じで、私が自転車で帰る際に一番近くの角を曲がったであろうタイミングで寝ていたミーコが起き上がっていたそうです(母談)。母がミシンを踏んでいる横で寝ていたのが、起きてミシンを横切り床に降りて、一つ伸びをしたら私の自転車が庭に入ってくるという感じだったそうです。なのでミーコが起きたら私が帰ってくると母も認識していたんだとかw
私が玄関を開けるとミーコが丁度やって来るというタイミングが普通でした。そして上がり框に敷いてあるマットの上に寝転がり、「ほれ、撫でろ!」と言わんばかりに顎を上げて撫でやすい体勢でこちらをみながらアピールしていました。私もそれが嬉しくて色々と話しかけながら撫でてやるのでした。
というか
撫でるのも勿論ですが、ミーコが最も期待していたのは耳の後ろを掻いてもらうこと。どうも私がするのと他の人がするのとでは違うようで、私がしてやれば寝転がって身悶えして喜ぶのですが、母であろうと兄であろうとそこまで喜ぶ事はありませんでした。というか噛み付かれてしまった人もいましたw
勿論私も最初からそうだったわけではなく、むしろ噛み付かれていたくらいでした。と言うよりも、「最初は喜ぶものの、途中から遊びに切り替わる」という印象で。掻いている途中から普通に座り、私の手をじっと見て背中のバネを溜めて……一気に飛びかかる!
が、こちらもタイミングを読んでいるので躱すのですがw
空振りしたミーコはこちらを振り返って悔しそうにするのがいつものパターンでした。
そんな遊びと甘えが両立するのが猫なんでしょうね。
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